新しいマリエの城

私の大切なお客様に伝えたいこと

MARIE.をオープンして一ヶ月半が経った。あっという間に12月を迎えようとしている。

まだ、一度も来店できていないお客様もたくさんいる。一人での可能な予約枠の限界にもどかしい気持ち。   お客様に「こんなお店を建ててすごいね!」と言っていただくことがある。もちろん嬉しい言葉。だけど、これは私の力で建てたというよりも、【ついて来てくださると言ってくれたお客様】と【協力してくださった全ての関係者の方々】が建ててくれた城だ、と私は思っている。どんな思い切りがあろうとも、男前な決断力があろうとも、お金の用意ができようとも、ついて来てくださったお客様と、協力してくださる関係者の皆様のお力無くしては実現しない夢だったに違いない。

その、一歩踏み出す勇気を、何より与えてくれたのは私のお客様達。

だからこれは、私と、私の大切な古くからのお客様の絆の城だ。だから精一杯、私の「好き」を詰め込んだし、それはお客様の「満足」に繋がるものにしていきたいと、心ら思う。

何も予想していなかった。何も準備なんかしていなかった。ずっと会社にいてもいいと思っていたし、自分の店を持つなんて思ってもみなかった。だけど運命が動いた。もしかしたら用意されていた未来なのかもしれないと思うほどに。

私が一番にまず考えたことは、とにかく【早く】お客様を【待たせない】こと。ここに全てのエネルギーを注ぎ込んだ。自分の店・・・となると住居一体型にしたり、土地から買う人もいる、なんて案も頂いたりしたけれど、私の家や人生のことまで混ぜようとすると、いくらばかりか判断が遅くなる。だからまず、何よりもお客様の着地点を作ることが私の思考の最優先事項だった。

髪は伸びる。毛先は長老。ケアもいる。時の流れは誰のためにも、もちろん私のためになど待ってはくれない。私はお客様の人生・生活の中にいるから、お客様を美容室難民にさせてはならないのだ。それが私の原動力になった。退職するその日まで、フルタイムで勤務しながらお店の準備をするのはものすごいエネルギーがいることだった。「せっかくだから少し休めば?」と言ってくれる人もいたけど、私はこの瞬間それは微塵も思わなかった。

今ここで駆け抜けることが使命だと思っていたし、休みなんてお店さえできればいつだって休める。まずはお客様が着地する基地を作ることが望みだった。

一人でどんなに技術を磨こうとも、どんなにアイテムにこだわろうとも、私は一人では「美容師」ではないのだ。私を美容師でいさせてくれるのも、このステージで輝けるのも、全てお客様あってのこと。自信を持って「美容師だ」といつも感じさせてくれるのは、私を熱望してくれる人がいるから。

今は一人で、予約が取りづらくなっていてお客様にはご迷惑をおかけしているけど、お客様と1:1で過ごせる今の時間はとてつもなく宝物だ。今までの失った時間すら取り戻しているような、そんな感覚。その時間を「贅沢で満足度のある時間」と言ってくださるお客様に、心から感謝している。

美容師になったあの日から、辛い時も嬉しい時も、いつも支えであり喜びを共有し続けてくれた皆様に、さらに応え続ける準備は整った。

マリエ2ndステージ。幕は開いたばかり。私の人生を懸けた物語がまた、始まろうとしている。

・・・・・オモロいキャッチフレーズできたわ。これなんかのCMかいな笑 

命ある限り、美容師として夢を与えられる存在で居続けたい。

恥ずかしくないですよ別に。素で言えます。私は応え続けます。これからも期待してください。